高度で先進的な歯科治療や手術をするためには、通常とは異なる、『特別な局所麻酔法、精神鎮静法といった歯科麻酔の専門技術と知識』が必要となります。

　高齢で寝たきりであったり、心身に重い障害があるなどの理由で通常の歯科治療が困難な方、血圧が高い、心臓が悪い、糖尿病など全身的な病気をもっている方などは、歯科治療時に、その持病が悪化したり、ほかの大きなトラブルを誘発するなどが懸念されます。

　歯科麻酔専門医は、歯科治療時に、心電計、血圧計、体内酸素濃度計などを使い、呼吸や心臓など身体のさまざまな状態を常に監視しながら歯科治療にあたるため安心です。また、治療時の痛み、治療に対する恐怖感、不安感などをなくし、気持ち良く快適な気分にする精神鎮静法（リラクゼーション法）を行うことができます。場合によっては全身麻酔法による高度な歯科治療も行うことができます。

　歯科治療以外にも、顔や口にも激しい痛みの病気（三叉神経痛）、熱い、冷たい、痛いなどの感覚がマヒする病気（神経マヒ）、まぶたや唇など顔が動かなくなる病気（顔面神経マヒ）など、神経に関連したさまざまな病気にも歯科麻酔の専門の知識と技術を生かして治療を行います。